crossnote ver 1.4.4 Release note

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1 概要

crossnote version 1.4.4 リリースではXMLタグによるXMLファイルのインポート、エクスポート機能を実現し、AdobeのInDesignなど、外部アプリケーションとの連携を容易にしました。これにより、crossnoteはドキュメンテーションの入り口から出口まで、ドキュメンテーション・プロセス全体をサポートできるシステムにバージョンアップしました。また参照リンク機能を大幅に向上させています。

2 主な機能追加

2.1 XMLタグによるXMLファイルのインポート、エクスポート対応

ドキュメントにXMLタグを付けることで、簡単にXMLファイルからのデータインポートや、エクスポートができるようになりました。これにより、例えばAdobeのInDesignなどに対してcrossnoteで作成したドキュメントデータをXML形式で連携させることができます。

例えばこんな使い方が可能です。

  • 定期的に変わるマニュアルやレポートなどにおいて、crossnote上でドキュメントを編集し、それをInDesignに読み込ませて版組する
  • 外部データベースなどから作成したXMLデータを取り込んでcrossnoteドキュメントに貼り付ける。
XMLタグの定義は毎回実行する必要はありません。一度crossnoteドキュメントにXMLタグを定義してしまえば、後はインポートやエクスポートするだけで自動的にXMLファイルの形でデータ交換が可能になります。またXMLファイルにデータリンク・キーを持たせることで、インポートするXMLファイルと更新対象とするcrossnoteドキュメントを紐付けることも可能です。

2.1.1 XMLダグの設定

まず、プロジェクト毎に、XMLタグを定義します。プロジェクト・プロパティに新たに「XMLタグ種別の定義」および「XMLタグの設定」という項目が追加されています。

図2.1.1.1 XMLタグ種別の定義

図2.1.1.1 XMLタグ種別の定義<br/>

XMLタグはスキーマ毎に定義します。まずこのXMLタグ種別で、以下の項目について設定します。

  • XMLタグ種別名
  • XML Namespace
  • 書式情報を出力する・しない
  • データリンク情報を出力する・しない
  • SVGファイルを出力する際、PDFに変換する・しない
XMlファイルを読み込む際、そのファイルにデータリンク・キーが存在していれば、そのキーを持つドキュメントを自動的に選択します。もしデータリンク・キーが設定されていない場合や、対象のドキュメントが存在しない場合、複数のドキュメントが該当する場合にはドキュメントを選択することができます。
XMLファイルにデータリンク・キーを出力したときの例は、以下の通りです。

このデータリンク・キーにはデフォルトでドキュメントに割り振られたユニークなIDが設定されますが、ドキュメント・プロパティから変更することも可能です。ドキュメント・キーワードに「データリンク・キー」という項目が追加されており、そこで指定したIDをデータリンク・キーとすることができます。

今回のバージョンは、図形データについてはイメージを貼り付けている場合、およびSVGの挿絵を貼り付けている場合に出力するが可能です。イメージを出力する場合には、元のイメージファイルを解像度などを変えずにそのまま出力します。SVGファイルの場合には、そのままSVGで出力するか、PDFに変換して出力するかを選択することができます。(InDesignに読み込ませる場合にはPDFに変換してください)

次にXMLタグの構造を定義します。

図2.1.1.2 XMLタグの設定

図2.1.1.2 XMLタグの設定<br/>

XMLタグの設定画面で、XMLタグを階層状に定義していきます。XMLファイルに出力するときにはこの並びで出力します。またXMLファイルを読み込む際には、ここに表示されているXMLパスを検索して、一致するデータを抜き出してドキュメントに貼り付けます。

このように予めXMLタグの定義を用意した上で、XMLファイルとの間でデータを出し入れしたいドキュメントに対して、これらのXMLタグを設定します。XMLタグを定義するための「XMLタグ・ビューワ」をウィンドウ・メニューから開いてください。

図2.1.1.3 XMLタグ・ビューワ

図2.1.1.3 XMLタグ・ビューワ<br/>

XMLタグはドキュメントを開かなくても参照することができますが、編集するにはドキュメントを開く必要があります。なおXMLタグが付いている場合、ワークスペースに表示されるアウトラインに紫色の< >のマークがつきます。

図2.1.1.4 XMLタグが付いている場合のアウトラインの表示

図2.1.1.4 XMLタグが付いている場合のアウトラインの表示<br/>

XMLタグを追加するには、XMLタグ・ビューワの左上の追加アイコンを押してください注1。XMLタグの追加ダイアログが開きます。

図2.1.1.5 XMLタグの追加ダイアログ

図2.1.1.5 XMLタグの追加ダイアログ<br/>

XMLタグ種別を選択した上で、XMLタグを選択します。なおXMLタグの設定対象は、枠の種類に応じて以下のようになります。

表2.1.1.1 枠の種類とXMLタグの対象
枠の種類
対象
説明
見出し
  • 内容
  • 対象なし
内容を選択すると、見出しの文章を対象とします。
対象なしを選択すると、XMLタグに対して値が設定されません。
本文
  • 内容
  • 対象なし
内容を選択すると、本文の文章を対象とします。
対象なしを選択すると、XMLタグに対して値が設定されません。
辞書枠
  • タイトル
  • 内容
  • 対象なし
タイトルを選択すると、辞書枠の見出し部分の文章を対象とします。
内容を選択すると、辞書枠の説明部分の文章を対象とします。
対象なしを選択すると、XMLタグに対して値が設定されません。
図形枠
式枠
  • タイトル
  • 内容
  • 対象なし
タイトルを選択すると、図形枠(または式枠)のタイトル部分の文章を対象とします。
内容を選択すると、図形枠のイメージや挿絵などを対象とします。今回のバージョンでは単一のイメージか挿絵のみ出力可能です。
対象なしを選択すると、XMLタグに対して値が設定されません。
テーブル枠
  • タイトル
  • セル

  • 対象なし
タイトルを選択すると、テーブル枠のタイトル部分の文章を対象とします。
セルを選択すると、テーブルで選択している単一のセルの中の文章を対象とします。
列を選択すると、テーブルで選択している列について、ヘッダを除くそれ以降の各行の文章を対象とします。
対象なしを選択すると、XMLタグに対して値が設定されません。

XMLタグはこのように一度設定してしまえば、後はこの設定を元に何度でもXMLファイルを使ったデータの出し入れができるようになります。

2.1.2 XMLファイルのインポート

2.1.3 XMLファイルのエクスポート

2.2 参照リンク機能の向上

参照リンク機能を向上させ、例えばドキュメントを開いている状態で参照先のドキュメントが変更・保存した場合、今までは一度ドキュメントを閉じてから開き直さないと変更内容が反映しませんでしたが、今回のバージョンより自動的に参照内容を取り込むようになりました。また参照元と参照先のそれぞれのドキュメントが開いている場合には、参照リンクの関係がある場合、その部分を選択すると背景色が変えて関連がわかりやすいようにしました。
さらに見出しについても参照コピーができるようになりました。

3 機能改善及び不具修正の一覧

その他の改良につきましては、下記をご参照ください。

表1 Ver 1.4.4におけるその他修正点一覧
管理番号
分類

概要
#2477
コンバータ
改良
XMLタグに対するインポート機能の追加
#2474
コンバータ
改良
データリンク・キーをドキュメント・キーワードとして設定できるようにする
#2471
コンバータ
改良
フォルダのExport時にWORD以外の変換を選択可能にする
#2466
コンバータ
改良
XMLタグ機能の追加
#2464
UI
改良
D&Dで同列の見出しの場合、入れ替えする
#2463
UI
改良
アプリケーションの終了前に編集中のドキュメントの確認をする
#2461
検索
バグ
校正結果のキーワード検索を2度実行すると結果が表示されない
#2458
エディタ
改良
辞書枠の枠のON/OFFを辞書枠のグループに対する操作に変更
#2455
コンバータ
改良
WordExportの見出しの位置の修正
#2449
コンバータ
バグ
大きなドキュメントをExportすると目次が複数作られてしまう
#2450
コンバータ
バグ
リンク先が読めないドキュメントをhtmlコンバートするとエラーが発生する
#2439
エディタ
改良
ドキュメントが開いている状態で参照先が変更・保存された場合に参照内容を自動更新する
#2440
エディタ
改良
参照先の追従機能
#2445
エディタ
バグ
巨大なTOCの最後のリンクをダブルクリックするとエラーが発生する
#2443
比較画面
改良
比較画面を開いたときにコマンド履歴がクリアされるのを抑止
#2441
エディタ
改良
不正な参照リンクのTipsの表示内容の変更
#2437
エディタ
改良
辞書枠へのリンクの場合、別のドキュメントでもToolTipsを表示できるようにする
#2438
エディタ
改良
見出しの参照対応

なお、過去のリリースノートは、http://www.updateit.co.jp/support/index.shtmlを参照してください。


注1 ポップアップメニューから追加することもできます。
注2 複数選択するには、CTRLキーを押しながら選択します。
注3 複数のドキュメントを選択するには、CTRLキーを押しながら選択します。